こんにちは。セレモマイホール1級葬祭ディレクターの林です。
今回は家族葬や火葬を執り行う際に、葬儀社のスタッフと行う打ち合わせの内容について解説します。
ご葬儀は非日常のことですので、特に初めての方にとっては何から何までわからないことだらけだと思います。
葬儀を執り行う前には、必ず葬儀社との打ち合わせを行うのですが、打ち合わせでは短時間でたくさんのことを決めなくてはいけないため、できれば事前に内容を把握しておくとスムーズに進みます。
今回は、打ち合わせ前に必要な準備、持ち物などもお伝えしますので、慣れない葬儀にご不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
まず最初に葬儀の打ち合わせを行うタイミングについてお伝えします。
ご逝去からご葬儀までの日数は意外と短く、最短で早ければ、お通夜・告別式を行う家族葬や一般葬であれば、ご逝去の翌日がお通夜、翌々日が告別式、一日葬や火葬式の場合でも、ご逝去の翌々日が告別式や火葬となる流れが一般的です。
もちろん、火葬場の空き状況やご家族様のスケジュールの都合などによっても変わりますが、それくらいのスピード感で進んでいく場合もあるということを覚えておいてください。
最近は火葬場も混みあってきているので1週間待つこと等もあります
医師により死亡が確認されたら死亡診断書が発行されます。
病院でお亡くなりになった場合は一時的に病院の霊安室にご遺体を安置することができます。ただし2〜3時間程度なので、その間に葬儀社を探して依頼しなければなりません。病院が葬儀社を紹介してくれることもありますが、できれば料金やサービスの内容を比較検討し複数の葬儀社に見積もりを依頼することをお勧めします。
病院などお亡くなりになられた場所まで葬儀社が迎えに来てくれるので、ご希望の安置場所へご遺体を搬送・安置します。安置場所は、ご自宅や葬儀社の安置施設など事前にご希望を決めておくとスムーズです。
ご遺体を安置後、葬儀社との打ち合わせを行います。
お通夜は、一般的に夕方6時〜7時頃から1時間にわたって執り行われます。
葬儀・告別式は、お通夜の翌日に執り行われます。告別式の後、火葬場に移動して火葬となります。
葬儀社との打ち合わせは、ご遺体の安置が完了したタイミングで行われます。
打ち合わせでは、葬儀の詳細を決めたり、ご逝去に伴う各種手続きなどを進めますが、ここでは具体的な内容や必要な準備についてお伝えします。
宗教によって葬儀の作法は異なります。また同じ仏教でも、宗派によって独自の儀式や作法があるため、事前に故人様の宗旨宗派を確認しておくとスムーズです。
もしわからない場合、まずは親戚に確認してみましょう。どうしても故人様の宗派がわからない場合は、葬儀社に相談してください。仏壇やお墓の特徴から宗派を割り当てることができるかもしれません。
どのくらいの人をお呼びして、どのくらいの予算で葬儀を行いたいなど、ご希望する葬儀の条件をイメージしておくとよいでしょう。
たとえば「身内だけの小規模な葬儀にしたい」という希望があるなら家族葬や一日葬、「予算を最小限に抑えたい」のであれば火葬式というように、最近は葬儀形式が多様化し、予算や参列者の人数などによってご希望の葬儀スタイルを選ぶことができます。
ここでは、葬儀社との打ち合わせで持参するものをまとめています。
死亡診断書:ご逝去時に医師から発行されたものを持参しましょう。
遺影写真のデータ:スナップ写真やデータなどご用意して下さい。修正や加工(着せ替え)等も出来ます。写真もいくつか候補があるといいでしょう。
次に具体的な打ち合わせの内容について触れていきたいと思います。ちなみに打ち合わせの所要時間は、およそ1〜2時間程度です。
まず最初に喪主を決めます。喪主は葬儀全体を取り仕切る役割を果たしますので、葬儀の打ち合わせも喪主を中心に進めていくことになります。喪主は、基本的にはその家の家長となる人が務めることになります。
たとえば父母兄弟の四人家族で父親がお亡くなりになった場合は、配偶者である母親が喪主を務めます。ただし遺言等で喪主の指定がある場合はそちらに従います。
参列者の人数や葬儀の内容によって葬儀スタイルや費用が決まります。
関係者を広くお呼びして大々的に行う場合は一般葬、身内や親しい方のみの少人数の場合は家族葬となります。
さらにお通夜を省略して簡素に行いたいということであれば一日葬や火葬式という選択肢もあります。
ただし一日葬や火葬式の場合は菩提寺の許可が得られない場合もあるので注意が必要です。
菩提寺があれば、菩提寺の僧侶へ日程のご都合等を確認します。
また一日葬や火葬式を希望している場合は、この時に合わせてお寺の許可を得ておきましょう。
許可を得ず勝手に一日葬や火葬式を行うことはマナー違反となり、場合によっては先祖代々のお墓に納骨できなくなる可能性もあります。
またもし菩提寺がない場合は、葬儀社にお坊さんを紹介してもらうこともできますので、打ち合わせ時に相談してみましょう。
セレモマイホールでは、寺院の紹介サービスを行っています。お困りの方はお気軽にご相談ください。
葬儀の日時は、ご家族様と宗教者のご都合、火葬場や斎場の空き状況を擦り合わせて決めていきます。火葬場の空き状況は、葬儀社が見ることのできるサイトで確認することができます。
日程が決まったら葬儀社が火葬場の予約をします。
葬儀の日時や会場が決まったら、関係者に訃報の連絡を入れます。訃報を伝える手段としては、相手と直接やりとりができる「電話」が最も適しています。
【家族葬の訃報】
家族葬は親しい方のみで行われるご葬儀のため、故人とゆかりのある方全員が参列できるわけではありません。そのため故人が亡くなったことを、誰にどのタイミングでお知らせするかは、悩まれる方が多いです。・・・
遺影写真についても、作成するのに1日はかかりますので、式の1日前にはお持ちいただければと思います。画像が悪くても修正したり、喪服やスーツに着せ替えも可能ですので、どれにするのか迷う場合は複数用意して葬儀社の判断を仰いでください。
葬儀社との打ち合わせでは、祭壇の種類や棺のサイズ、供花のグレードなど、葬儀に必要な詳細を決めていきます。
また通夜振る舞いや精進落としなどの会食の席の内容や、香典返しの中身などについても話が及びます。
形式的な一般葬に比べて家族葬は自由度の高い葬儀としても知られていますので、もし会場の雰囲気や演出などに特別な希望があれば、打ち合わせ時に相談してみるとよいでしょう。
最後に注意点をいくつかお伝えしておきます。
葬儀の日程は、ご家族様と宗教者、火葬場の空き状況によって決めるとお伝えしましたが、地域によっては、ご逝去の当日にお通夜を行う地域などもあります。
また、友引や大安の日は葬儀を避けるなどその地域やご家庭で重んじている風習があれば、それにしたがって葬儀日程を決めましょう。
最近は「家族葬プラン」「火葬式プラン」などのように葬儀に必要な物品やサービスがセットになっている一式プランが多く見受けられますが、セットプランに何が含まれているかは葬儀社によっても異なります。
一見安く見えても、必要なものがセットに含まれていないために後から追加費用がかさんでしまうということもありますので、セット内容は事前によく確認し、不明点があればその場で質問しましょう。
同じ仏教でも宗派が異なれば祭壇の種類や読経の内容も変わるということは前章でお伝えしましたが、宗派の確認を怠ってしまったがために、葬儀に参列した親戚が、僧侶の読経がいつもと違うことに気づいて宗派が違うことが発覚するなどというトラブル事例も見受けられます。
上述した通り、まずは親戚に確認し、それでもわからない場合は、仏壇やお墓の特徴から宗派を判別できる場合がありますので葬儀社に相談してみましょう。
いかがでしたでしょうか。これまで、葬儀の打ち合わせの内容やタイミング、注意点についてお伝えしてきました。
葬儀の打ち合わせは1~2時間の短時間に様々なことを決めなくてはいけません。
またご逝去から間もないタイミングで様々な手続きや準備など、ご家族様がこなさなくてはならないことは多岐に渡り、どうしてもご負担は大きくなってしまいます。短時間で慌ただしく進めた結果、「ゆっくり葬儀社を吟味する時間がなかった」「葬儀の内容に不満が残った」など、後悔のお声にもつながってしまう場合もあります。
そうならないためにも、事前に葬儀のご不安やご不明点を解消できる葬儀の事前相談を、ぜひ活用してください。
セレモマイホールでは、お葬式の事前相談を随時行っています。今すぐにということではないけれど先々にご不安を感じているご家族様や、いざという時ご家族様に苦労をかけないようにご自身で葬儀社を決めておきた方などは、ぜひ事前相談をご検討ください。